信頼できるお店を選びましょう
帯は、百貨店、長年にわたって営業されている呉服店など、信用できるお店で十分に相談して買い求めるのが賢明です。そのようなお店なら、アフターサービスもしっかりしていて安心です。また、すすめられるままに買うのではなく、ご自分の好みを大切にし、しきたりなどの専門知識についてはアドバイスを聞きながら選ぶとよいでしょう。
流行に左右され過ぎないように
帯は、長く愛用できるように、自分に似合う色、好きな色のものを選ぶようにしましょう。流行色を意識しすぎたばかりにすぐに時代遅れになったり、自分の好みではないために着用するのをためらうようでは楽しさも半減します。
不明点はしっかり確認しましょう
帯は高価な商品ですが、現物を見るだけでは原材料(例・絹か合繊か)、技法(例・手織か力織機使用か)、生産地(例・日本国内かそれ以外か)などが、必ずしも明確でない場合もあります。わからないことや不明な点がある時は、お店の方に尋ねるなどして確認し、納得した上で買いましょう。
証紙をチェックしましょう
1974年に公布された「伝産法」に基づく「伝統的工芸品」には、伝統マークを使用した証紙(右の写真)が付いています。これは、定められた検査に合格した伝統的工芸品の証し。万一のトラブルの際にも、管理番号によって生産者がわかるようになっています。
※昨今、伝統工芸士称号の不正使用が報告されています。十分にご注意ください。
帯は「西陣証紙」を目印に
西陣の帯には西陣織工業組合が発行するメガネ型証紙が必ず貼付されています。この証紙に生産者番号や帯地の種類を表示。生産者の責任を明確にするとともに、西陣のデザインと技が作りあげた西陣製品であることを証明しています。「西陣」、「西陣織」、「帯は西陣」などは、西陣織工業組合の登録商標となっています。
さらに、西陣では消費者の方々にいっそう安心して西陣製品をお求めいただけるように、また製造者自身が製造責任を持って皆様に製品をお届けするため、右記のような品質表示証紙を添付しています。
西陣の帯証紙・メガネ型証紙
袋帯用証紙
品種ごとになごや帯・袋なごや帯・小袋帯などの同証紙を貼付
京袋帯用証紙
京袋帯に貼付
爪掻本綴帯用証紙
伝統の技で織られた爪掻本綴帯のみに貼付
黒共帯用証紙
黒共帯に貼付
こんなケースに注意しましょう
国外で西陣帯風に生産された帯が、国内で販売されています。中には、原産国を表示せず、あたかも西陣帯のようにして販売されているケースもあり、十分な注意が必要です。
また、西陣帯に証紙を貼付せずに出荷・販売しているケースもあります。証紙がないと生産者を特定できず、クレーム対応など十分なアフターサービスが行えません。帯を購入する際は、必ずメガネ型証紙をチェックしてください。
残布と証紙は必ず保管しましょう
西陣帯を仕立てた時の残布は、メガネ型証紙と一緒に必ず保管しましょう。トラブルの際などに、大切な資料となります。